総合問題演習 signal_cellular_alt 難易度 4 schedule 50分

第1問対策(仕訳問題)- 45点を確実に取る攻略法

簿記3級試験の第1問(仕訳問題)で高得点を取るための戦略を学びます。頻出パターン、時間配分、ケアレスミス防止法を習得しましょう。

学習目標

  • check_circle第1問の出題形式と配点を理解する
  • check_circle頻出15パターンの仕訳を確実にマスターする
  • check_circle1問1分の時間配分で解答できるようになる
  • check_circleケアレスミスを防ぐチェック方法を身につける
  • check_circle第1問で40点以上(80%以上)を安定して取れる

第1問の重要性

簿記3級試験において、第1問は最も配点の高いセクションです。100点満点中、なんと45点を占めます。

第1問の配点構成

第1問(仕訳問題): 45点 ← 試験の約半分!
第2問(帳簿記入): 20点
第3問(決算整理・財務諸表): 35点
━━━━━━━━━━━━━━━━
合計: 100点(合格ライン70点)

つまり、第1問で高得点を取ることが合格への最短ルートです。仕訳は簿記の基本原則で学んだように、すべての簿記処理の出発点であり、最も重要なスキルです。

なぜ第1問が重要なのか

  1. 配点が高い(45点): 試験全体の約半分を占める
  2. 対策しやすい: パターンが決まっており、練習すれば確実に点数が上がる
  3. 時間効率が良い: 1問あたり1分で解けるため、時間を節約できる
  4. 他の大問の基礎: 第2問、第3問も仕訳の理解が前提

第1問の出題形式

問題数と配点

  • 問題数: 15問
  • 1問あたりの配点: 3点
  • 合計: 45点

採点方式

完全正答方式(部分点なし)

  • 勘定科目と金額の両方が正しい場合のみ得点
  • 借方・貸方の金額が一致していることが前提

出題範囲

簿記3級で学習するすべての仕訳が出題対象です。主に以下のカテゴリーから出題されます:


目標点数と時間配分

目標点数

36-39点以上(80%以上の正答率)

満点45点 × 80% = 36点
→ 15問中12-13問正解を目指す

現実的な戦略:

  • 毎回2-3問は難問が出題される
  • 完全正答方式なので、確実に取れる問題を優先
  • 13問正解(39点)を目標にすれば、2問ミスしても大丈夫

時間配分

15-20分で15問を解答

1問あたり: 約1分
見直し: 3-5分
━━━━━━━━━━━━
合計: 15-20分

残りの時間配分:

第1問: 15-20分
第3問: 25-30分(優先度高)
第2問: 10-15分
見直し: 5分
━━━━━━━━━━━━
合計: 60分

推奨される解答順序:

第1問 → 第3問 → 第2問 → 見直し

第1問と第3問は配点が高いため、この2つを確実に仕上げることが合格の鍵です。


頻出15パターン

簿記3級の第1問では、以下の仕訳パターンが頻出です。これらを完璧にマスターすれば、40点以上は確実に取れます。

パターン1: 現金・当座預金取引

頻出度: ⭐⭐⭐⭐⭐(ほぼ毎回出題)

重要ポイント:

  • 当座借越の処理
  • 小切手の振り出しと受け取り
  • 現金過不足

:

問題: 当座預金口座から小切手を振り出して、備品100,000円を購入した。

仕訳:
借方:備品 100,000 / 貸方:当座預金 100,000

詳しくは現金・預金取引の仕訳で復習しましょう。


パターン2: 商品売買(掛取引・返品・値引き)

頻出度: ⭐⭐⭐⭐⭐(ほぼ毎回出題)

重要ポイント:

  • 三分法(仕入・売上・繰越商品)
  • 掛取引(売掛金・買掛金)
  • 返品・値引きの処理

:

問題: 商品150,000円を掛けで販売した。

仕訳:
借方:売掛金 150,000 / 貸方:売上 150,000

返品の例:

問題: 上記の商品のうち20,000円分が返品された。

仕訳:
借方:売上 20,000 / 貸方:売掛金 20,000

詳しくは商品売買取引の仕訳で復習しましょう。


パターン3: 手形取引

頻出度: ⭐⭐⭐⭐(よく出題される)

重要ポイント:

  • 受取手形と支払手形の区別
  • 手形の振り出しと受け取り
  • 手形の決済

:

問題: 商品200,000円を販売し、代金として約束手形を受け取った。

仕訳:
借方:受取手形 200,000 / 貸方:売上 200,000

詳しくは手形取引の仕訳で復習しましょう。


パターン4: 固定資産の売却

頻出度: ⭐⭐⭐⭐(よく出題される)

重要ポイント:

  • 帳簿価額の計算(取得原価 - 減価償却累計額)
  • 固定資産売却損益の計算
  • 売却時の減価償却累計額の処理

:

問題: 備品(取得原価500,000円、減価償却累計額200,000円)を250,000円で売却し、代金は現金で受け取った。

仕訳:
借方:現金 250,000 / 貸方:備品 500,000
借方:減価償却累計額 200,000 /
借方:固定資産売却損 50,000 /

詳しくは固定資産の取得と売却で復習しましょう。


パターン5: 減価償却

頻出度: ⭐⭐⭐⭐⭐(ほぼ毎回出題)

重要ポイント:

  • 定額法の計算式
  • 直接法と間接法(減価償却累計額)
  • 期中取得時の月割計算

例(間接法):

問題: 建物(取得原価10,000,000円、残存価額ゼロ、耐用年数20年)について、定額法(間接法)で減価償却費を計上する。

計算:
減価償却費 = 10,000,000円 ÷ 20年 = 500,000円

仕訳:
借方:減価償却費 500,000 / 貸方:減価償却累計額 500,000

詳しくは減価償却で復習しましょう。


パターン6: 貸倒引当金

頻出度: ⭐⭐⭐⭐(よく出題される)

重要ポイント:

  • 差額補充法
  • 貸倒引当金繰入の計算
  • 実際に貸倒れが発生した場合の処理

例(設定):

問題: 売掛金の期末残高500,000円に対して、2%の貸倒引当金を設定する。既存の貸倒引当金残高は3,000円。

計算:
必要額 = 500,000円 × 2% = 10,000円
繰入額 = 10,000円 - 3,000円 = 7,000円

仕訳:
借方:貸倒引当金繰入 7,000 / 貸方:貸倒引当金 7,000

詳しくは貸倒引当金の設定で復習しましょう。


パターン7: 経過勘定(前払・前受・未払・未収)

頻出度: ⭐⭐⭐⭐⭐(ほぼ毎回出題)

重要ポイント:

  • 4つの経過勘定の違いを理解
  • 月割・日割計算
  • 期首の再振替仕訳

例(前払費用):

問題: 保険料60,000円を1年分(4/1~3/31)を4/1に現金で支払っている。決算日は12/31。

計算:
前払分 = 60,000円 × 3ヶ月/12ヶ月 = 15,000円

仕訳(決算時):
借方:前払保険料 15,000 / 貸方:保険料 15,000

詳しくは経過勘定で復習しましょう。


パターン8: 消費税(税抜方式)

頻出度: ⭐⭐⭐⭐(よく出題される)

重要ポイント:

  • 仮払消費税・仮受消費税の処理
  • 決算時の未払消費税の計上

:

問題: 商品110,000円(税込)を掛けで販売した。消費税率は10%、税抜方式で処理する。

計算:
本体価格 = 110,000円 ÷ 1.1 = 100,000円
消費税 = 10,000円

仕訳:
借方:売掛金 110,000 / 貸方:売上 100,000
                      / 貸方:仮受消費税 10,000

詳しくは税金の仕訳で復習しましょう。


パターン9: 売上原価の算定

頻出度: ⭐⭐⭐⭐(よく出題される)

重要ポイント:

  • しーくりくりし(仕入勘定で算定)
  • 期首商品棚卸高と期末商品棚卸高の処理

:

問題: 期末商品棚卸高300,000円を計上する。

仕訳:
借方:繰越商品 300,000 / 貸方:仕入 300,000

詳しくは売上原価の算定で復習しましょう。


パターン10: 訂正仕訳

頻出度: ⭐⭐⭐(時々出題される)

重要ポイント:

  • 誤った仕訳を取り消して、正しい仕訳を行う
  • 差額だけを訂正する方法

:

問題: 給料200,000円を現金で支払った際、誤って「旅費交通費」で処理していた。

誤った仕訳:
借方:旅費交通費 200,000 / 貸方:現金 200,000

訂正仕訳:
借方:給料 200,000 / 貸方:旅費交通費 200,000

パターン11: 貸付金・借入金

頻出度: ⭐⭐⭐(時々出題される)

重要ポイント:

  • 貸付金・借入金の仕訳
  • 受取利息・支払利息の処理

:

問題: 他社に現金500,000円を貸し付けた。

仕訳:
借方:貸付金 500,000 / 貸方:現金 500,000

詳しくはその他の債権・債務の仕訳で復習しましょう。


パターン12: 給料・費用の支払い

頻出度: ⭐⭐⭐(時々出題される)

重要ポイント:

  • 各種費用科目の使い分け
  • 源泉所得税の預り金処理

:

問題: 従業員に給料300,000円を現金で支払った。

仕訳:
借方:給料 300,000 / 貸方:現金 300,000

詳しくはその他の収益・費用の仕訳で復習しましょう。


パターン13: 資本金

頻出度: ⭐⭐(稀に出題される)

重要ポイント:

  • 増資の処理
  • 個人企業の引出金

:

問題: 株式を発行し、払込金1,000,000円が当座預金に入金された。

仕訳:
借方:当座預金 1,000,000 / 貸方:資本金 1,000,000

詳しくは資本金の仕訳で復習しましょう。


パターン14: 貯蔵品の整理

頻出度: ⭐⭐(稀に出題される)

重要ポイント:

  • 消耗品の未使用分を貯蔵品に振り替える

:

問題: 決算において、消耗品の未使用分8,000円を貯蔵品として計上する。

仕訳:
借方:貯蔵品 8,000 / 貸方:消耗品費 8,000

詳しくは貯蔵品の整理で復習しましょう。


パターン15: 現金過不足の決算整理

頻出度: ⭐⭐(稀に出題される)

重要ポイント:

  • 原因不明の現金過不足を雑益・雑損に振り替える

:

問題: 決算において、現金過不足(借方残高)3,000円の原因が判明しなかったため、雑損として処理する。

仕訳:
借方:雑損 3,000 / 貸方:現金過不足 3,000

詳しくは現金過不足の整理で復習しましょう。


解き方のコツ

ステップ1: 問題文を丁寧に読む

注意すべきポイント:

  • 「掛けで」「現金で」「小切手で」などの決済方法
  • 「税込」「税抜」の消費税処理
  • 日付(決算日、支払日など)
  • 金額(カンマ区切りに注意)

よくある読み間違い:

  • ❌ 「商品を仕入れた」→ 売上と間違える
  • ❌ 「返品を受けた」→ 返品したと間違える
  • ❌ 「約束手形を振り出した」→ 受け取ったと間違える

ステップ2: 取引のタイプを識別する

自分に問いかける:

  • これは何の取引?(商品売買?固定資産?給料?)
  • お金はどう動いた?(現金が増えた?減った?)
  • 資産・負債・純資産・収益・費用のどれ?

取引の8要素を思い出しましょう:

借方(左側)に記入貸方(右側)に記入
資産の増加資産の減少
負債の減少負債の増加
純資産の減少純資産の増加
費用の発生収益の発生

ステップ3: 勘定科目を選択する

勘定科目選びのコツ:

  • 迷ったら基本を思い出す: 現金、売掛金、買掛金、売上、仕入など基本的な勘定科目から考える
  • 似た勘定科目に注意: 売掛金 vs 未収入金、買掛金 vs 未払金、受取手形 vs 貸付金など
  • 資産・負債の分類を意識: 1年基準(ワン・イヤー・ルール)

よく間違える勘定科目:

  • 売掛金 ≠ 未収入金(商品以外の売却代金)
  • 買掛金 ≠ 未払金(商品以外の購入代金)
  • 減価償却費 ≠ 減価償却累計額

ステップ4: 金額を計算する

計算ミスを防ぐコツ:

  • 電卓を必ず使う: 暗算は禁物
  • 計算過程をメモする: 後で見直しやすい
  • 消費税の計算: 税込 ÷ 1.1 = 本体価格(消費税率10%の場合)

複合仕訳の場合:

借方の合計 = 貸方の合計

必ずこの原則を確認しましょう。


ステップ5: 借方・貸方に記入する

記入時のチェックポイント:

  • ✅ 勘定科目のスペルミスはないか
  • ✅ 金額にカンマを正しく入れたか
  • ✅ 借方と貸方の合計金額は一致しているか

ステップ6: 見直しをする

見直しの優先順位:

  1. 借方・貸方の金額が一致しているか(最重要)
  2. 勘定科目が適切か(売掛金 vs 未収入金など)
  3. 問題文の指示に従っているか(税込・税抜、決済方法など)

ケアレスミスを防ぐ方法

よくあるケアレスミス TOP5

1位: 借方・貸方の金額不一致

原因: 計算ミス、転記ミス

対策:

  • 複合仕訳の場合、借方と貸方の合計を必ず計算する
  • 見直し時に電卓で再計算

2位: 似た勘定科目の選択ミス

原因: 勘定科目の理解不足

対策:

  • 売掛金・買掛金 vs 未収入金・未払金の使い分けを復習
  • 受取手形 vs 貸付金の違いを理解

3位: 問題文の読み違い

原因: 焦り、読み飛ばし

対策:

  • 「仕入れた」「販売した」を正確に読む
  • 「掛けで」「現金で」などの決済方法をマーカー

4位: 消費税の計算ミス

原因: 税込・税抜の混同

対策:

  • 問題文に「税抜方式」と書いてあるか確認
  • 税込価格 ÷ 1.1 = 本体価格(消費税率10%の場合)

5位: 日付・期間計算のミス

原因: 月割・日割計算の間違い

対策:

  • 何ヶ月分か、メモに書く
  • 1年 = 12ヶ月、1ヶ月 = 30日で計算

ミス防止のチェックリスト

問題を解き終わったら、以下を確認:

✅ 第1問 チェックリスト

  • □ 借方と貸方の金額は一致しているか?
  • □ 勘定科目は正しいか?(売掛金 vs 未収入金など)
  • □ 問題文の指示に従っているか?(税込・税抜、決済方法)
  • □ 金額にカンマは正しく入っているか?
  • □ すべての問題に解答したか?(空欄はないか)

複合仕訳のコツ

複合仕訳とは

複合仕訳とは、借方または貸方が2つ以上の勘定科目で構成される仕訳のことです。

例(固定資産の売却):

借方:現金 250,000
借方:減価償却累計額 200,000
借方:固定資産売却損 50,000
/ 貸方:備品 500,000

複合仕訳を解くコツ

ステップ1: まず借方・貸方の「多い方」を考える

上記の例では、貸方は「備品 500,000」のみ。 つまり、借方の合計は必ず500,000円になる。

ステップ2: 1つずつ勘定科目を考える

  • 現金が増えた → 借方:現金
  • 減価償却累計額が減った(消える)→ 借方:減価償却累計額
  • 残りは売却損益 → 借方:固定資産売却損(または貸方:固定資産売却益)

ステップ3: 最後に金額を確認

借方合計: 250,000 + 200,000 + 50,000 = 500,000
貸方合計: 500,000
→ 一致している ✅

時間配分の実践テクニック

15分で15問を解く戦略

タイムスケジュール:

0-10分: 簡単な問題10問を解く(1問1分以内)
10-15分: 難しい問題5問を解く(1問2分以内)
15-20分: 見直し

問題の優先順位をつける

優先度A(すぐ解く):

  • 現金・預金の基本取引
  • 商品売買の基本
  • 給料・費用の支払い
  • よく見るパターン

優先度B(後回し):

  • 複合仕訳
  • 計算が複雑な問題
  • 見たことがない問題

戦略:

  1. 優先度Aの問題を10分で解く(10問程度)
  2. 優先度Bの問題を5分で解く(5問程度)
  3. 見直しに5分使う

練習方法

効果的な学習ステップ

ステップ1: 頻出15パターンを完璧にする

  • 各パターンを5回以上繰り返す
  • 見た瞬間に仕訳が浮かぶレベルまで練習

ステップ2: 時間を計って解く

  • 15問を15分で解く練習
  • タイマーを使って本番同様の緊張感で

ステップ3: 間違えた問題を復習する

  • なぜ間違えたか原因を分析
  • 同じミスを繰り返さないようメモ

ステップ4: 模擬試験で実力チェック

  • 本番形式の問題を解く
  • 目標は13問以上正解(39点以上)

おすすめの練習量

  • 初学者: 300問以上
  • 経験者: 150問以上

1日の練習量:

  • 毎日15問 × 2セット = 30問
  • これを2週間続ければ420問

まとめ

このレッスンでは、簿記3級試験の第1問(仕訳問題)で高得点を取るための戦略を学びました。

重要ポイント

  • check_circle第1問は45点(試験の約半分)を占める最重要セクション
  • check_circle目標は36-39点以上(80%以上)で、15問中12-13問正解を目指す
  • check_circle時間配分は15-20分、1問あたり約1分で解く
  • check_circle頻出15パターンを完璧にマスターすれば40点以上は確実
  • check_circleケアレスミス防止: 借方・貸方の金額一致を必ず確認
  • check_circle複合仕訳は金額の多い方から考える
  • check_circle推奨解答順序: 第1問 → 第3問 → 第2問
  • check_circle練習量: 初学者は300問以上、経験者は150問以上

次のステップ

第1問の対策ができたら、次は第2問対策(帳簿記入・勘定記入)に進みましょう。第2問は配点20点で、補助簿や伝票の記入問題が出題されます。しっかり対策すれば15点以上は確保できます。